社内失業者のゴールデンウィーク
平成が終わりに近づいています。
今日は2019/04/29。月曜日です。私は今回10連休です。
今までは連休と言えば高確率で休日出勤が入ったもんでしたが
社内失業している現状のためお声が掛からず(書いてて寂しくなりますが)
良くも悪くもまったく仕事の入らない10・連・休!!!!
とはいえ早いもので今日で三日目です。何もしないとあっという間です。
そして、こういう連休は特に、
「何もしないと何も起こらない」という事に今更気づきました。
山菜を採りに近くの里山に行く
私の近所、歩いて15分のところに手頃な高さの山があります。
毎年この時期には山菜が出始めるのです。
連休である今がチャンスです。そして、他の人に取り尽くされるピンチでもあります!
というわけで、今日は5時起きして行ってみました。
山で〇〇〇〇と会った!
手頃な高さと住宅地からの近さもあり、ふだんは人がそれなりに来るのですが、早朝だけあって山にはまだ誰もいません。とても静まり返っています。
あたりを見てみると、すでに山菜は大半が採られた後でした。私と同じようにこの時期を手ぐすね引いて待っている人たちが存在します。
採れないッ…想像以上に少ないッ…
五時起きして来たのに空振り、だと…
大き目のレジ袋2枚も持ってきたのに空振り、だと…
そんな事を考えつつ山頂付近まで登っていく途中、不意に遠くから物音が聞こえました。
笹林の向こうから
「ガサガサ・・・ガサガサ・・・」
熊ッ?
熊なのーッ!?
もう心臓バクバクです。この時点で引き返す事も考えましたが、
なぜか私は「後ろもヤバイ」と思い込んでしまい、警戒しつつもそのまま太極拳のようにゆっくりと前進して行きました。多分半分パニクっていたンだと思います。
つづら折りの上り坂を右に曲がり、上に視線を向けたとたン
思わず固まってしまいました。
カモシカが
「もののけ姫」のシシガミ様よろしく
じッとこッちを見ていました。
動物があぶない!
一瞬固まってしまったものの、私が警戒していた熊ではなかったせいか
正直言ってホッとしてそのまま前進しました。
(今思えば危険だったと思いますが)
野生のカモシカだからすぐ逃げるだろう…と思いきや、近づいて行っても意外と動き出しません。もうちょっとだけ近くに行ってみようかと考えていたその時、
後方から品のない複数のダミ声(失礼)が近づいてきたンです。どうやら下から誰かが登って来ているようです。その瞬間
「カモシカが危ない!」
となぜか思い込んだ私は「ここは危険だ早く逃げろ」とばかりに両手を挙げました。
カモシカはゆっくりと逃げていきました。
遠ざかる後ろ姿を眺めながら、私はカモシカの平和と安全を守った満足感と、やっぱりカモシカって牛の仲間に近いな…とボンヤリ考えていました(逃げ方が牛っぽい)。
冷静に考えると、山の資源である山菜を採りに来た私自身だってカモシカに害なす存在かもしれませんでしたが…。
人間は怖い。
結局山菜はろくに採れませんでしたが、もっといいものを見た私は興奮冷めやらず、山頂にて手持ちのスマホで日記を書きました。満足感でいっぱいになりつつ中腹あたりまで下山した時、
今度はカモシカのとき以上に不気味な、何だか「禍々しい」とさえ言える気配を前方の草むらから感じました。
低いとは言え山は山。やはり山は怖いです。
今度こそ熊か?もしも出くわしたらどうしようか…さっきのカモシカが助けに来てくれるだろうか(来ない)などと頭の隅っこで考えつつ中腰で前に進むと、
人でした。
お年寄りが山菜を採ってました・・・
正直、カモシカより人間のほうが怖かったです。
やっぱり人間が怖い。
なんだかんだで下山しました。無事に帰宅出来て良かったです。
ごくわずかですが採れた山菜を妻に渡し、カモシカに遭遇した話をすると、
「突撃されたらどうするつもりだったの?バカじゃないの?」
とキッパリ。まるで無礼討ちのような一言。
ともあれ自然は美しく、動物との出会いもあり、
平成終わり間近にすばらしい朝のひとときを過ごせました。
あと、人間は怖かったです。山でも家の中でも。
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